
ホースハイドとは
ホースハイドとは、馬の革のことです。英語の horse(馬)と hide(比較的大きな動物の皮)を組み合わせた言葉で、日本語の「馬革」とほぼ同じ意味で使われます。
ジャケットやブーツから財布・ブックカバーのような小物まで幅広く使われていて、国内ブランドの商品説明では「馬革」、アメカジ系の製品では「ホースハイド」と書かれていることが多い印象です。
牛革との違い
馬の皮は牛にくらべて薄く、同じ面積なら軽く仕上がりやすいのが特徴です。
そのぶんハリの出方や光沢の質が牛革とは違っていて、無骨な雰囲気の製品ともよく合います。
一頭から取れる面積は牛より小さいので、大きなパーツを一枚で取りにくいという事情もあります。革小物やブックカバーのような小さいものでよく見かけるのは、このあたりも理由だと思います。
| ホースハイド(馬革) | 牛革 | コードバン | |
|---|---|---|---|
| どこの革か | 馬の皮ぜんぶ | 牛の皮ぜんぶ | 馬のお尻の一層だけ |
| 厚み | 薄め | 厚みを取りやすい | 薄いが密度が高い |
| 一頭から | 一枚 | 一枚 | 2枚だけ |
| 価格の傾向 | 手の届く範囲が多い | 幅が広い | 高い |
コードバンとは別物です
ここがいちばん誤解されやすいところです。
コードバンも馬から取れますが、あれはお尻の部分にある「コードバン層」だけを削り出した革で、一頭から2枚しか取れません。
ホースハイドは馬革全体を指す広い言葉なので、ホースハイドと書いてあってもコードバンとはかぎりません。価格が大きく違うのはこのためです。革ごとの違いはコードバンとブライドルレザーはどっちがいい?でも比べています。
4年4か月使った馬革のブックカバー

私が使っている馬革のブックカバーは、2022年5月に3,000円で買ったものです。トラやシボ、シワのある部分を使っているぶん安く作れるようで、本革でこの価格は安いほうだと思います。
買ったときは明るめのセージグリーンでした。2年使った時点では、表も裏もほぼ黒に近い濃い緑まで濃くなっていて、色は均一でした。
ところが4年4か月たったいまは、表面がベージュがかったグレーに白茶けていて、色の抜けた斑が複数出ています。濃くなって終わりではなく、擦れる面から色が抜けていきました。正直、「黒くなっていくんだろうな」と思っていたので予想と逆でした。
折り目の帯と内側のフラップだけは濃い緑が残っていて、並べると色のピークが真ん中にあるのが分かります。手入れは一度もしていません。クリームも塗っていないです。
買ったときから4年4か月までの写真はホースハイド(馬革)のブックカバーのエイジングレポートに並べています。同じ撮影場所・同じ下地で撮っているので、そのまま比べられます。
ホースハイドの見分け方
買う前に実物や写真から判断したいときは、次の3つを見ると手がかりになります。
- 厚みと軽さ:同じ作りの牛革製品より薄く、持ったときに軽く感じることが多いです
- トラやシワ:馬は牛より血筋やシワが出やすく、安い価格帯の製品ほどそれを活かして作られています
- 表記の書き方:「ホースハイド」「馬革」とだけ書かれているなら、お尻以外の部位の可能性が高いです。コードバンなら必ずそう書かれます
よくある質問
Q. ホースハイドとコードバンは同じものですか。
違います。コードバンは馬のお尻にある一層を削り出したもので、ホースハイドは馬革全体を指す言葉です。コードバンはホースハイドの一部、という関係になります。
Q. 馬革は牛革より弱いですか。
薄いので弱く見られがちですが、私の3,000円のブックカバーは手入れなしで4年4か月使って、破れや裂けは出ていません。ただし部位によって差が大きいので、表記だけでは判断できません。
Q. 色はどう変わりますか。
私の一枚は、明るいセージグリーンから濃い緑、そこからベージュがかったグレーへと進みました。濃くなってから抜ける方向に動いたので、「濃くなって終わり」とはかぎらないようです。
注意点
「ホースハイド」という表記だけでは、部位も仕上げも分かりません。同じ馬革でも、お腹側と背中側では厚みも質感も変わります。
買うときは表記よりも、実物の写真と、どの部位をどう仕上げているかの説明を見たほうが確実です。
まとめ
ホースハイドは馬革を指す広い言葉で、コードバンはそのうちのごく一部です。
薄くて軽く、色の変化は濃くなってから抜けていくことがある、というのが手入れなしで4年4か月使って分かったところです。








